神崎レンタルサービスの『トレイン』シリーズは、造形の出来不出来の差が実に大きいのですが、いわゆるすっとこどっこいな出来の筆頭はこのEF81トワイライトエクスプレスではないかと思います。たぶん、きっと、おそらく、maybe、EF81だと思いますが、車軸はB-B配置です
車体そのものはだいぶデフォルメがきついですが、それでもEF81に見えます。客車はないので連結器なんて気の効いたものはありません
それにしてもこのパンタグラフはなんなんでしょう。俺もいろんな鉄道玩具を見てきましたが、ここまでひどいパンタグラフは見たことありません。コストダウンのためにモールドで済ますにしてももっとやり方があるでしょうに
同じ200円玩具のカプセルプラレールはここまでがんばってるわけですから、神崎レンタルサービスにももう少しがんばってほしいなと思ってしまうのです
とはいえ、俺は神崎レンタルサービスに技術力がないとは思ってないのです
同じ『トレイン』シリーズでもEF58の出来はいいんですよ。サイケデリックな色はともかくとして、軟質プラで別パーツを奢ったパンタグラフ、軸配置こそB-Bではありますが重厚なコイルばね台車(これこそEF81に履かせるべきでしょう!)など、見どころが多い逸品です
EF58の台車は鋳物台車だろうとか野暮は言いません。200円玩具としては十分すぎる出来ですよこのEF58は
しかし悲しいかな、台車・フレーム・ボディ・屋根・パンタグラフが別パーツということは、それだけ金型を必要とし、組み立ての工数も多くなるということです。おそらく原材料費の高騰で、こんな贅沢は許されなくなったのでしょう。EF81は床まで一体の車体に車輪4つを組み合わせただけですから金型も工数もEF58に比べて圧倒的に少なくなっています
神崎レンタルサービスとしても、EF81がEF58に比べて劣化していることなんて百も承知で、しかし200円という価格を維持するためにはやむをえない決断だったんだろうな、と、2両の電気機関車を眺めながら考えてしまいました
コスト管理が異様に厳しい中、2個の金型(屋根の造形を凝ってしまうと、両側面+屋根でかな形が1個余分に必要となります)で抜き勾配のことを考えてデザインするなら、確かにパンタグラフはこうせざるを得ないのかな、とは思いますが、思いますが
それにしてももう少し何とかならなかったのかな、と思ってしまうのです