ニシキのダイカスケールといえば、103系や111系に他の私鉄電車の色を塗って「はい◎◎電鉄でござい」といったことをやる製品として知られています。俺も子どものころ「西
部鉄道」と書いてあるのにどう見ても103系のダイカスケールを買ってもらって、内心複雑な気持ちになりました
しかし、こと新幹線に関してはなかなか誠実な製品を出していることは、ダイカスケールの名誉にかけても言っておきたいところです。いや、ホント出来がいいんですってば
ダイカスケール0系(奥)と200系(手前)。0系は22形、200系は221形をちゃんとベースにしています。特に200系は玩具の場合、0系の塗り替えで済ませてしまうケースが多い中、ちゃんと新規に金型を起こしているわけです(もっとも、正規の200系新幹線が出る前に、0系新幹線を東北新幹線カラーに塗ったダイカスケールもありましたが…)
個人的には玩具というのは、リアリティよりも子どもたちが手に取れるよう廉価にまとめることは大事だと思っています。ですから、0系の型を流用して緑に塗って東北新幹線でございとやってもそれはそれでありだと思っています
しかしダイカスケールは500円(当時)で0系と200系を作り分けた。しかもですよ?
200系の運転台が0系よりも若干高く、ノーズがふくよかになっているところまでちゃんと作り分けているんです。これは実車をしっかりと取材している何よりの証だと思います。顔つきがちゃんと200系なんですよ?
側面もボディマウントの200系とそうでない0系をちゃんと作り分けてます。やっぱり民鉄電車と比べて新幹線は売れるんだな、とも思ってしまいますが、それよりもニシキがちゃんと、お金をかけられるならしっかりかけてディテールを追求し、民鉄は売れないなりに塗装だけでもそれっぽくしようという、とにかく子どもにとって「高嶺の花」で終わらないようにものすごく配慮していることが伝わります。感動しましょうここは
そして、ダイカスケールの200系は9mmゲージ鉄道模型の200系と比べても遜色はないと思います。雪きり室の表現やスカートのルーバーなど、表現できるところはしっかりと表現しているばかりでなく、シルエットもちゃんと200系になっているのでとてもかっこいいモデルとなっています
ダイカスケールすなわち103系のカラーバリエーションという印象を持っている方は、ぜひ0系・200系を手にとってみてください。印象ががらりと変わりますよ?
……と、ここまで褒めておいてなんですが、新幹線の中でもでき不出来の落差は大きくて、300系なんかホント「どうしてこうなった?」という出来なんですけどね。まあ、このブログでは基本「よい製品を褒める」のが基本なので、できの悪い製品をけなすつもりはありませんが