最近すっかりはまってしまっている神崎レンタルサービスの『トレイン』。コストカットの要請が厳しい中、さまざまな簡略化を行いつつも基本線をはずさないその姿勢はいち新幹線好きとして好感が持てるんですよ
で、今回はN700系をご紹介します
N700系は数ある新幹線電車の中で俺がぶっちぎりで大好きな車両です。その高性能はまさに「究極の新幹線電車」と呼ぶにふさわしいもので、日本の鉄道技術がたどり着いたひとつの頂点といっても過言ではありません(とか言ってたらさらに上を行くN700Sがデビューしちゃいましたが)
さて、『トレイン』のN700系ですが、順当に1号車の783形がプロトタイプです。16号車の784形だとN700のロゴが入りませんからこれは妥当な選択です。
で、そのロゴですが
ホットスタンプが1色しか使えないので再現度はそれなりですが、ちゃんと「N700」を認識できるくらいには解像度が出ています。号車表示らしきものもついており玩具としては十分でしょう。ただ、帯はもう少し上のほうがよかったかな。実車はほとんど窓の直下にラインがきてますので
ただそれも、『トレイン』が前後方向にかなりデフォルメしているにもかかわらず、律儀に窓を実車と同じ9個並べていて、しかも戸袋スペースまでご丁寧にとっているためまどが小さくなってしまったと想像します。もし窓の個数を6個にすれば、窓の大きさもちゃんとスケールどおりになったと思うのですが、『トレイン』は実車と同数にこだわったようです
しかし、ノーズを含めた再現度は、N700系好きな俺としても好感が持てるまとまりを見せています。床下は塗装表現ですが、ルーバーを2個ちゃんと表現しているのはうれしい限り。実車も2箇所、大体この辺りにルーバーがあります
ノーズのまとめかたについてはエアロ・ダブルウイング形状のあり方としてはちょっとおかしな形ではありますがまあ許容範囲。本当は下部のふくらみはもう少し下がりぎみにしたほうがそれっぽいのですが、そこはまあ造形的に難しいところなので多くは望みません
この角度から見ると言わんとすることが伝わるかと思います。サイドのふくらみはもう少し「なで肩」にしたほうが精悍さが増したと思います。もしかしたらこのあたりは金型の抜き勾配の関係で妥協したのかもしれませんが
ただ、玩具としてのまとまりはなかなかだと思います。もう少しノーズ先端がシャープだったらもっとよかったんですが
見えづらくて申し訳ありませんが、屋根には滑り止めのエンボスが実車と同じパターンで彫られています。このあたりは省略してしまいがちですがちゃんと『トレイン』は表現してくれています。欲を言えばダブルススキンの継ぎ目も表現してほしかったところですがそれはまあ高望みというものでしょう。そんなことよりもですね、ちょっとここに俺は感動しました
妻面がちゃんと表現されてるんですよ。さすがに車間ダンパは省略されていますが、貫通路両脇のはしごやダンパのフックなどちゃんと実車と同じように再現されています。これまで『トレイン』では妻面表現はそれほど行われていなかったので、これを見たとき大げさではなく感動しました
ちなみに9mmゲージ鉄道模型では(連結機構の関係から)TOMIXもKATOも妻面の表現はありません。つまり神崎レンタルサービスの人が何らかの資料を参考にして妻板を表現したわけです
200円玩具でもちゃんと「それらしく」まとめてくる、最近の神崎レンタルサービスは鉄道玩具としてなかなか侮れないな、と思いますよ。みんなもガチャマシンを回そうぜ!