ヨネザワのダイヤペットシリーズは昭和40年代から自動車・鉄道車両・航空機などさまざまなダイカストモデルを発売しています。以前このブログでも紹介した165系もダイヤペットシリーズですし、今アガツマが事業を継続して販売しているアンパンマン列車の鉄道玩具もダイヤペットです
少なくとも鉄道シリーズだけで、1:200、1:100、1:80などのスケールで作られており、さらには今回紹介するショーティーモデルまでありました
で、今回紹介するのがこちら
パンタグラフが欠損してるわ車体は汚いわで申し訳ないのですが、ダイヤペットの3連モデル。先頭車2両と中間車1両のセットで販売していました。価格は1,200円
縮尺はこんな感じ。手前からBトレ(1:150)、ダイヤペット、9mmゲージ新幹線(1:160)。これを見る限りコンタの縮尺はおおむね1:140程度でしょうか。ちなみに車輪は9mmの線路に乗ります
2両の先頭車は同じ形で連結器も先頭車は両方ともメス。そして中間車の両端がオスになって3両を構成します。つまり、中間車だけどこかから入手して増結することはできません
カラーリングから東北・上越新幹線をモチーフにしているのはなんとなくわかりますが、モデルの大元は0系新幹線です
このとおり屋根のルーバーが海側と山側で異なる0系の特徴をそのまま引き継いでしまっています。とはいえ単なる0系の色替えではなく、スカートにはしっかりとスノウプラウの造型が施されているあたりにそれなりの誠実さを感じ取ることができます
また、0系ではなぜかノーズにJNRのロゴが刻印されていましたが、200系では廃止され、変わりにJRのシールがついていました。本製品の発売は1981年なのですが、国鉄がJRになった1987年の段階でも販売していたのかしら? それとも前の所有者が勝手に貼ったものかしら
それはさておきこの製品、どうにもヨネザワの手癖じゃないんです。どちらかというとトレーンのそれに近い。俺はトレーンを集めていませんので
こちらのサイトの画像をご覧ください
そして改めて下の画像をご覧ください
スカートや窓周りの造型が瓜二つ。トレーンのショーティといってもまったく差支えがありません。つまりこの製品、当時トレーンを作っていたサクラが設計・製作し、ヨネザワが販売していた製品なのかもしれません。というのはサクラってヨネザワの子会社なんですよ。だから金型や図面などで融通があったとしてもおかしくないんです
ヨネザワはセガヨネザワとなり、ダイヤペットシリーズも引き継がれました。そのダイヤペットシリーズはその後アガツマに引き継がれて現在に至ります
サクラはダイカストの鉄道玩具だけでなく電動鉄道模型なども作っていましたが、ダイカストのNゲージを株式会社トレーンに譲渡して現在に至ります
メーカーを移動しながら、数奇な運命をたどったこのダイカストの新幹線も、セガヨネザワからは引き継がれることなく廃盤。トレーンのNゲージダイカストモデルも2003年にフルリニューアルしたため、現在は見ることができません