俺自身はエーダイのキハ58スターターセットで鉄道模型をはじめましたが、当時小学生の俺に鉄道模型というのは本当に高嶺の花で、特にエーダイのスターターセットなんていう酔狂なものを買ってしまった俺は、TOMIXユーザーばかりの友人との線路接続ができないため程なく線路セットをTOMIXに買い換える羽目になり(レールセットBの2,300円は『途方もない』大金でした)、窮乏を極めていました
自分のお小遣いで買えた車両といえば、1,900円のTOMYレールバス、キハ02くらいでしょうか。とはいえなじみのない車両なので正直食指が伸びなかったんですよね当時は。友達の持っているキハ02見ても走りがいまひとつで、これに1,900円を出す気にはなれなかった
俺の不幸はエーダイのキハ58で鉄道模型に入ったことだと思います。あれホント静かに走ったんですよ。発熱がすごいとかあちこち華奢で壊れやすいとかデメリットもありましたが、あの滑らかな走りは今でも通用するんじゃないかな、って思うくらいです
まあ、そんな俺が「これなら」と思って買ったのがカトーの103系。モータ車が2,800円、モータなしが850円というなかなかに度胸のいる価格ですが、電車の中でもこれなら何とか買えそうだ
は? モハ102はどうしたって? 買えるわけないじゃん。この2両で3,650円ですよ?
当時は量販店なんてなかった(その代わり消費税もなかったけど)から定価で地元の『玉屋』で買いましたよ。ここならサービスポイント券がもらえるから定価でもちょっと得。まあそんな時代でした
で、この編成だとコントを改造しないと走れない。いや、MGがないからそもそも動けない。鉄道大百科で「新性能車はユニット化して機器を分散配置している」って書いてあったもんそんなの知ってるよ、って話ですが、だからといってクモハ103とモハ102を買うという選択肢はないだろ。そんな子ども嫌だよ
実際の機器配置よりも編成としての見た目を取って、クモハ103+クハ103を買ったサマンサ少年は間違っていないと思いますよ? サマンサ少年はこれで結構楽しみましたもん
まあ、その後半年くらいしてモハ102を購入し、めでたく3連を組めたんでめでたしめでたしなんですが、とにかく当時は『実車の編成なんかにこだわってる余裕はなかった』んですよ
時は流れて新幹線なんてものに手を出した
0系は最初6両つなぎで遊んでいたんだけど、だんだん物足りなくなってついに16両つなぎに伸ばしてしまった。歳をとって想像力が衰えたのか、目の前のクルマが16両つながっていないというのにものすごい違和感を覚えちゃったんですよ。6両だってP編成で実際に組んだ実績があるんだけどね
当時、エンドウと学研から0系新幹線は発売してましたが、当時俺が0系買ったとしてもフル編成なんて考えなかっただろうなと思いますね。21+26+37+16+25+22の6両で上等だと思いますし、これで満足したと思うんですよ
何が変わってしまったんだろうなあ…
いやまてよ?
うん、別に気にならない
そう。Bトレなら4両で走らせていても気にならないし、むしろこれを8両つなぎにしようと思いません。絶妙なデフォルメのおかげでしょうか
いずれにせよ9mm新幹線を短縮編成で遊ぶことはもうないと思いますが、あまり実車にこだわりすぎるといろいろしんどくなるぞ、ってことは心のどこかに置いておこうと思います
以下余談
小学生の9mm仲間で唯一レイアウトを作っていた栗原君は、レイアウトなんて酔狂なもんを作るくらいなので車両のほうにお金が回らず、カトーのキハ20(当時2,650円だったかな)とエンドウの0系21形を連結して走らせていました。どちらもアーノルトカプラーだからこそできる編成だったんですよね
上の画像は当時のイメージを再現したもの(21形はカトー製品だけど)ですが、当時はこんなんでも楽しかったのよ
また、友達の中でも忍耐のある森田君は半年くらいかけてお小遣いをためて、カトーのC11(当時4,800円!)を買ってみんなの羨望の的になりました。C11+カニ21でブルートレイン〈森田〉号、やってましたからね。うらやましいったらありゃあしない
乗車定員はゼロ! 〈四季島〉なんか目じゃないプレミアム感です
機関車の次が電源車。どこに給電するのかもわかりませんしそれ以前に旅客が乗るスペースがどこにもない! 編成としては「なんじゃこりゃ」ですが、これでも森田君はじめ当時の9mmバカの連中は『ブルートレイン』と認識していたんです。ええ
みんな貧乏が悪いのです