整備が終わったTGV-PSEの試運転を、新宿ポポンデッタで行いました
予約なしで飛び入り運転ができるポポンデッタは本当にありがたいです
TGV-PSEは直流側しかパンタが上がりませんが、いつもの癖で高架線を借りてしまったので直流電化のLGVというわけのわからんことになりました
そして相棒は〈ユーロスター〉。もちろん交流側のパンタを上げます。フランスが直流なら英国は交流を選ぶ。たぶんきっとそうだと思います
しかしこのTGVパンタが実に繊細というかアンニュイというかコマンタレブーなやつで、ちょっといじるとすぐに外れてしまいます。パンタを上げるたびにヒヤヒヤしてしまいます。TGVの試作車がガスタービンだったのは、このパンタグラフのせいに違いない!(それは違うぞサマンサ)
まあそれはそれとして、ポポンデッタ新宿に限らずレンタルレイアウトは日に日に劣化していくものだなというのを実感せずにはいられませんでした。ポイント切り替えのたびに劣化していくジョイナー。皆が体重をかけて車両を乗せることで徐々に歪んでいく高架線、ろくにメンテもしない車両が車輪からアークを飛ばさん勢いで走り回るがゆえに汚れていく線路……
レンタルレイアウトの走行環境はかなり過酷です。しかもそれほどもうかる商売ではありません。なのでまるで、お金がなくて線路状態が悪化したローカル線のようになってしまうのです。それはそれでリアルですが、そんなリアルはちょっとね…新幹線が車体を上下に揺らして走るのはやっぱりリアルじゃありませんし
とはいえ、ささやかにユーザーが協力できることは、レイアウトをいたわりながら使うということくらいしかできないのですが。しかも俺は新幹線をメインに走らせているため、どちらかというとレイアウトを乱暴に使ってるタイプかもしれません
実車の場合、線路の劣化は通過トンという単位で考えられます。そのレールの上をどのくらいの車両が通過したか、たとえば40tの電車が100両通過したら4000t通過した、という風に考えます。実車の場合おおむね5億t通過したらレールを交換しますが、当然長編成の列車が頻繁に走る路線ほどこのサイクルが短くなります。だから特急専用線路の新幹線は、在来線特急よりも高額の料金を取るのです
鉄道模型にこれを置き換えると、新幹線は長編成で高速走行をします。1時間あたりの周回数はスケールスピードで考えても在来線の2倍くらいになります。さらに16両編成のような長編成を走らせると、通過トンは在来線を走らせている人の比じゃないくらい増えるのです
鉄道模型そこまで深刻になることはないと思いますが、新幹線を走らせているお前は在来線の倍の速度で線路を劣化させているのだぞ、と肝に銘じておきたいと思います